こんにちは!私は黒米おむすび店開業準備中・ユイです。
今回の記事では「栄養満点な黒米の歴史や由来」についてお話します。黒米がいつから食べられているのか、そのルーツにせまります!
お米との関わりが深い日本人ではありますが、黒米はもともと日本にはなかったようでアジアからの渡来物だと言われています。
日本人が食べるお米のルーツにもなったと言われている黒米の歴史をやルーツを知って、よりお米を食べることの楽しさや奥深さを感じてみませんか?
黒米のルーツや歴史
黒米は「古代米」の一種とされて、稲の中でもかなり古い種類になります。
黒米の起源は中国だと言われていて、1500年以上の深い歴史があります。
中国の古い文献には、黒米には独特の栄養価値と薬用価値があるとされ、黒米のもち種は「月米」と称し、産地の産婦さんの食べ物としたり、「薬米」と呼ばれ、漢方にもしていたそうです。
中国で黒米は紫米や黒糯、紫糯や、鶏血糯なんて呼び方をすることもあります。
お米そのものとして食べる方法意外に、お酒の原材料になったり漢方薬の材料としても用いられていて、その栄養価の高さは昔の中国でも認められていたのです。
現代の中国における黒米の加工例としては、黒米酒、黒米酢、乳酸飲料、黒米粉、蒸し菓子、餅、缶詰ご飯などがあるそうです。
中国の他にも台湾やネパール、タイやベトナムやバリ島などでも古来から栽培されていたという歴史があり、アジアでは現在に至るまで広く食べられている食材であることが分かります。
黒米はいつから日本で食べられているのか?
日本の古い文献に「黒米」の記載はありますが、日本産の黒米であるかどうかは分かっていないそうです。
黒米が日本に渡来したのは、縄文時代から弥生時代の移り変わりのタイミングだったという説があります。
そのころ白米や赤米も日本に入ってきていますが、黒米が同じタイミングで入ってきたかは未だ分かっていません。
縄文人や弥生人が渡来してきた赤米や白米を由来として、現在のお米に通じるものを栽培していったのですが、昔から、日本では赤い色は縁起のいいもの、白い色は神聖で崇高なものとされてきた歴史があります。
そのため、赤米はお祝いの時に、白米は神様への捧げものに、庶民は玄米を食べていたとされる説もあります。
現在の赤飯は、もともと赤米だったとされています。
黒米に関してはその用途は明確になっていません。ただし、中国から同じころ渡来したので、栄養食材や漢方としての使用用途も伝わってきた可能性はあると思います。
黒米の豆知識:楊貴妃も愛用していた
黒米は古くから栄養価が高く様々な方法で摂取されていましたが、世界の三大美女とも称される中国の楊貴妃も、美容の為に黒米を食べていたというお話もあります。
中国の歴代の皇帝たちも、栄養価が高いことから黒米を宮廷料理の常食とし、縁起がいいものとして捧げものにも用いていました。
日本ではじわじわと栄養価の高い古代米として人気がでつつありますが、アジアでは薬膳料理として既に有名なのです。
黒米の豆知識:黒米の加工
日本国内で黒米は、白いお米と同じように炊飯して食べることが多いですが、加工品も存在します。
日本では酵母で発酵させて黒米原料のライスワインなども作られました。
お持ちやお菓子やパンにも用いられることがありますし、黒米の藁が縄やドライフラワーにまで加工されていたりもします。
あなたはテレビや新聞などで田んぼに絵が描かれた空撮写真を観たことはありませんか?
黒米はお米そのものが黒いだけでなく、稲穂や葉まで黒いので、通常の白米の稲と同じ田んぼに植え分けると、上空から見たときに絵が浮かび上がらせることが出来るということなんです。
毎年秋の刈り入れ前に報道されたりするので、機会があればチェックしてみてくださいね。
黒米の歴史まとめ
ここまで黒米の歴史についてお話してきました。
今回の記事のポイントをまとめると…
- 黒米の起源は古来の中国の可能性が高い
- 中国では1500年以上もの歴史があり、日本には縄文時代から弥生時代の移り変わりのタイミングで渡来
- 中国で黒米は、紫米や黒糯、紫糯や鶏血糯なんて呼ばれ方をすることもあった
- 黒米は世界三大美女の楊貴妃も黒米を愛用していた!
- 漢方薬やお酒の原材料、宮廷料理の常食や薬膳料理などでも用いられた歴史がある
- 東南アジアではケーキの材料になったりもするほど身近な食材
↑こんな感じでしょうか。
今では黒米の成分やその健康効果が研究によって明らかになっていますが、古代の中国やアジアの人々は、昔から黒米が体に良いことを分かっていたんですね。先人の知恵や悠久の歴史を感じられる食材、それが黒米の魅力の一つかもしれません。
あなたもぜひ黒米を美味しく食べながら、健康に役立ててくださいね。
【参考】
- 猪谷富雄『赤米・紫黒米・香り米 「古代米」の品種・栽培・加工・利用』
- 猪谷富雄『赤米・黒米の絵本』