黒米の概要

そもそも黒米ってどんなお米?普通のお米との違いを解説!

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いきなり質問ですが、「黒米」という2文字の言葉。あなたはなんと読んでいますか?

 

くろまい?くろごめ?こくまい?

 

そもそも読み方すら知らないかも!な、あなたのために、「黒米」がいったいどんな作物なのかをまとめました。

 

これを読めば、あなたは「黒米」について詳しくなれるだけでなく、人に説明できるようになりますよ。

 

 

お米の属性

 

お米は日本人に限らず、世界各地でその土地に根付いたさまざまな品種が作られています。

 

イネ科イネ属の植物は22種が確認されており、そのうち20種は野生で、残りの2種だけが人の手によって栽培されています。この、人が食べるために栽培しているイネ2種をアフリカイネアジアイネと言います。

 

アジアイネは更に3分類され、インディカ・ジャバニカ・ジャポニカといい、日本国内で食べられているお米のほとんどがジャポニカ米です。アフリカイネはナイジェリアやギニアなどといった西アフリカ諸国で栽培されている品種となります。

 

スーパーやお米屋さんでみかける「コシヒカリ」や「ゆめぴりか」「あきたこまち」などのお米は、ジャポニカ米のうちの1種ということになりますね。

 

もち米とうるち米

 

もち米(モチゴメ)とうるち米(ウルチマイ)の違いをまとめてみました。

 

「読んで字のごとく、もち米はもちもちしてそうだから、餅になるやつでしょ?」

 

はい、正解です!

 

そして普段私たちが家庭で炊飯器で炊いて、お茶碗によそって食べたりおむすびにしたりしているごはんをうるち米と言います。

 

うるち米はそのまま炊いて食べることが一般的ですが、もち米はその性質からお餅やおこわなど加工されることが多いです。※余談ですが、せんべいはうるち米を加工したもの、おかきとあられはもち米を加工したものらしいです。

 

もち米とうるち米の違いは、「アミロース」という成分の多さによる違いです。

 

お米の主成分であるデンプンのうち、アミロースを全く含まないお米が、もち米となります。

 

もち米:アミロース0%

うるち米:アミロース20%前後

 

アミロースが少なければ少ないほどもちもちとした食感になることが分かりますね。

 

ちなみに、アミロースが5~15%くらいしか含まれない「低アミロース米」もあります。代表的な品種としては、ミルキークイーンやゆめぴりかなどがあり、冷めてももちもちとして甘味が感じられるのが特徴です。

 

うるち米の代表選手:コシヒカリ、あきたこまち、ヒノヒカリなど

低アミロース米の代表選手:ミルキークイーン、ゆめぴりか、夢ごこちなど

もち米の代表選手:こがねもち、もちひかりなど

 

一昔前までは、お米のスター選手はコシヒカリでした。それも新潟県魚沼産コシヒカリ。

 

最近は、低アミロース米のようなもちもちとしていて、しっかり甘味が感じられる品種が人気で、スーパーでもこれらの品種がたくさん並んでいます。

 

※個人的な主観ですが、これらもちもち品種は若年層に人気があり、逆にご年配の方には「のどがつまるわ~」と、好まれない方が多い気がします。あなたのまわりはいかがでしょうか?

 

いろいろな色のお米

 

白米にはじまり、玄米、黒米、赤米などなどお米には色がついているものが結構あります。

 

私たちが普段食べている「白ごはん」は、玄米を「精米」したものです。

 

玄米を覆っているうす茶色の外側の層を糠層(ヌカソウ)と言い、この糠層を削ぎ落とすことが「精米」です。

 

そしてこの糠層に色がついているお米のことを、総じて「有色米」と言い黒米・赤米・緑米があります。

 

では、ここでひとつとっても大事なことをお伝えします。

 

 

黒米は絶っっっっっ対に!!精米しちゃダメ!!!!!

 

 

黒米の魅力はなんといっても糠層に含まれる黒い部分に凝縮されています。

 

なので、黒米はじめ有色米を精米すると、それはただの白米なんです。

 

せっかく黒米として丹精こめて育てられたのに、精米されちゃう黒米の気持ち・・・・・・ううっ。かわいそう。

 

なにより、黒米は普通の白米よりお値段も高いので、もったいないですよね。だから、黒米は精米せずにどうかまるごと頂いちゃってくださいね。

 

おいしい炊き方については、また後ほどご紹介いたします。

 

「黒米」をどう読むのか?

 

ではこのあたりで、最初にした質問についてお答えしておきましょう。

 

実は、正式な読み方というのは決まっていないそうです。

 

私は普段くろまいと呼んでいますが、こくまいと呼んでいる人も結構みかけます。

 

ただ、学術的な書物や農学者の間ではくろごめの呼び方がされることが多いそうです。

 

更に言うなら、黒米の黒は完全なる漆黒ではなく、水に溶け出す色は紫色をしています。このことから紫黒米(しこくまい)という名前もかなりメジャーです。

 

黒米まとめ

 

  • 「黒米」はくろまい・こくまいが一般的だが、特に決まりはない

 

  • 栽培イネにはアフリカイネ・アジアイネの2種があり、アジアイネは更にインディカ・ジャバニカ・ジャポニカの3種に分類される

 

  • 日本のお米はほとんどがジャポニカ米

 

  • 含まれるアミロースの少ない方から順に、もち米・低アミロース米・うるち米と呼ぶ

 

  • 黒米は絶対に精米しちゃダメ!!(ここ重要)

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

これで「黒米ってなに?」と人に聞かれても大丈夫ですね!そんな機会が万が一にも訪れた時には、今読んだことを思い出してください。くどいですが、黒米は精米しちゃダメですよ~~~。笑

 

【参考】

猪谷富雄『赤米・紫黒米・香り米 「古代米」の品種・栽培・加工・利用』

Wikipedia

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